日本義肢装具学会学術大会の取り組み

義肢装具士の医療現場でのポジションは?

義肢装具士が義肢装具の制作を行うことを知っている人は多いですが、医療現場への具体的な関わり方を知っている人は少ないのではないでしょうか。義肢装具士の医療現場への関わり方は、大きく分けて2つのパターンがあります。

 

1つ目は病院やリハビリセンターの専属の義肢装具士として雇われるパターンです。自治体が運営しているような大きな病院に多いパターンで、医師や作業療法士とチームとして働くことが多いです。障害者の健康面や機能面など、さまざまな面からアプローチを行えることが特徴で、義肢装具士は障害者やチームの意見を十分考慮して義肢装具の制作に取り組むことになります。また大きな病院では医療分野の論文を提出する機会が多いです。日本義肢装具学会に提出する義肢装具に関する論文は、義肢装具士が執筆します。日本義肢装具学会学術大会で義肢装具の展示担当者を任されることもあります。

 

2つ目は義肢装具の制作会社で働くパターンです。多くの義素装具士が働いており、注文者ごとに担当を決めて取り組むことになります。障害者のかかりつけの病院の医師と連絡を取り合って、義肢装具の制作にあたるケースが多いです。また週に1度など、病院やリハビリセンターに定期的に通って作業を行うこともあります。

 

どちらの場合でも、自治体から義肢装具の給付金を受け取るには義肢装具士の役割が重要になります。まず義肢装具の制作費の見積もりをとって、見積書を障害者に渡します。その際、医療面からの見解として医師の診断書も必要になることが多いです。それらを揃えて、障害者が自治体に申請を行うのです。その後、自治体の担当者から病院や義肢装具の制作会社に確認の電話がかかってくることがあります。その際、義肢装具士は材料や見積もりなどについて説明し、給付金を出してもらうための交渉を行うこともあるのです。義肢装具は個人ごとのオーダーメイドであることが多く、個人で購入するのが難しいほど高価であることも珍しくありません。その場合は自治体からの給付金が無いと制作が難しいので、義肢装具士の交渉力は重要であるといえます。