日本義肢装具学会学術大会の取り組み

義肢装具技術の進展と向上について

障害を持つ人にとって義肢装具は体の一部ともいえるものです。そのため使いやすさは非常に重要であるといえます。世界ではさまざまなテクノロジーを用いたものが開発されているので、ニュースで見たことがある人もいるでしょう。日本義肢装具学会でも多くの新しい義肢装具が報告されています。30回を超える日本義肢装具学会学術大会でも、毎年新しいものが発表されており、障害者や医療関係者の期待を集めているのです。

 

例えば、腕や手に障害を持つ人が使用する義手の技術も日々刻々と進展しています。元は能動義手と呼ばれる日常生活や仕事を支援するタイプしかありませんでした。人間の手ではなく、フックのような形状をしているものが多いです。ハーネスを使用して肩の動きなどを活かして動かします。また装飾義手と呼ばれるタイプも古くからあります。こちらは動かないので、物を抑える程度の働きしかありません。このタイプの役割は手や腕があるように見せることです。人の視線が気になる場合に使います。また普段は気にならなくても観光葬祭などの場に出席するときだけ使用する人もいます。技術の進歩により、より本物に見えるようになってきました。

 

これらのタイプに加えて、近年は電動義手に関する報告が増えています。脳が体を動かす指令を各部位に出すときに流れる体内の電気を使用するのです。センサーで感知することで、手の指が開閉します。この動作により物を把持することが可能です。装飾義手のように人の手と同じ形状をしていることも特徴の一つです。能動義手と装飾義手のメリットを合わせもっているので、今後のスタンダードになると予想されます。しかし重かったり、価格が高いなどの課題があるのも事実です。また一般的に使用されているタイプは指ごとに動かせません。そのため単純な開閉動作しか行えないのです。今後の技術の発展により、それらの解消が期待されています。義手だけでなく、義足やその他の装具の技術も向上しています。汎用的なものではなく、障害者一人ひとりに合わせたソリューションとして提供されることが多くなってきました。